名称:東京大学大学院工学系研究科機械工学専攻 ベンチャー研究室
PI:ベンチャー ジェンチャン
URL:http://www.gvlab.jp/presentation.html

GVLabでは、人とロボットの共存について研究をしています。家庭だけでなく、大学、職場、街中などロボットと出会う可能性のある様々な場所での共存を想定しています。ロボットは様々なことができ、産業や運搬だけでなく、人の心を支えるなどの多様な役割があります。そのため、ロボットの形と役割は限定せず、あらゆるロボットを研究対象とします。
私たちの研究室では、人とロボットの共存のために、ロボットと人や周囲の環境などの間で非言語コミュニケーションがとれる仕組みを作ることを目指しています。非言語コミュニケーションというのは、主に全身の動きです。このため、人の全身の動きを理解することで、ロボットの表現力をより豊かにするような研究をしています。ですので、人とロボットの両方が研究の対象です。

たくさんありますが、研究の一つとして、ペッパー君を使った案内ロボットを作っています。こちらは、今年の五月祭で展示します。特に人ごみの中でもスムーズに動ける、人を避けることができる、視覚障がい者の方がぶつからないと安心して案内を任せられる、という機能を目指しています。
もう一つとして、これは昨年の五月祭で展示し、大人気だったので今年も展示するかもしれませんが、ババ抜きをするロボットを作っています。これは、ただ産業用ロボットがカードを引くなどの動作をするのではなく、相手に引かれたカードに応じて異なる反応をするなど、相手に気持ちを伝えることができます。このためにロボットの動きや伝達の制御を研究しています。
また、助教の内山先生がされている研究で、高齢者や妊婦などの様々な人が、自分の人生が変わるときにどのように行動が変わるか、人間の動きから何が理解できるかを研究しています。
さらに、「Yokobo」というプレゼンスロボットを作っています。これは玄関に置くロボットで、天気予報と空気のきれいさ、温度、湿度に応じて、行動が変わります。その行動を見ると、それらのコンディションがわかるのですが、ロボットの行動を理解できるようになるには時間がかかります。ですので、人はそのロボットを長く使いながら、すなわち共存しながら、お互いを深く理解することになります。これにより、美しい非言語コミュニケーションをとることができます。これは、ペットと似たものがあります。ペットと一緒に暮らし、お互いに理解していくと、ペットの行動から天気が予想できたりします。例えば、ペットが寝込んでいたら、「今日は多分寒いから、散歩に行きたくないのかな」などがわかることがありますよね(笑)。これと同じことをロボットでも実現しようとしているのです。

偶然なところがあります(笑)。「これからだんだんロボットが社会に登場する」とよくいわれますが、まだまだ登場していません。もともとロボットが私の専門だったのですが、なぜロボットが社会に登場しないかを研究したいと思うようになりました。その中で、ロボットの表現力が未熟であることにより、人はロボットを理解できないものとして、恐れてしまっているのではないかと考え、この研究に至りました。
また、私は非言語コミュニケーションを美しいものと考えていることも理由の一つです。舞台やダンスなど、人が非言語コミュニケーションを行うのと同様に、ロボットが表現できれば面白いだろうなと思います。言葉ではなくて、動きから本質的な気持ちや状態が理解できたらとても面白いですよね。たとえば、疲れていそうな人に「大丈夫?」と聞いて、「大丈夫」と返ってきても、その人の様子から疲れていることがわかったりします。このような非言語コミュニケーションについて、深く知りたいと思っています。
私はロボット工学が専門なのですが、私の研究分野に当てはまる専攻がないなと思っています。ロボティクスは、電気電子、機械、コンピューターサイエンスだけでなく、様々な分野が絡むので、複数の分野にまたがった学際的な研究がうまくいくととてもうれしいです。例えば、先ほど紹介したロボット「Yokobo」はデザイナーと人間工学者、我々機械工学者との共同研究ですし、最近では、AIが関わり、哲学が必要になっていると思うので、哲学者と共同研究を行っており、このような学際的な研究が印象に残るとても面白いものですね(笑)。ロボティクスは、あらゆる分野に触れられるのでとても面白いですね。
ロボットとの共存とはどういうことなのかを知りたいです。それもロボットが我々の日常生活に登場する前に理解したいと思います。ロボットを使うとしたら、どのようなメリット・デメリットがあるのか、短いスパンで考えるとおそらくメリットだらけかもしれないけれど、ロングスパンで考えるとどうなのだろうかを考える必要があります。
例えば、肉体的、環境的に厳しい仕事をすべてロボットに任せるとすると、今までその仕事に携わって来た人々はどう思うでしょうか。また、肉体的、環境的に厳しいと言われる仕事もありますが、これは我々エンジニアの視点であって、実際に携わる人は楽しんでいるかもしれない、好きかもしれない。例えば、掃除ロボットが導入されて喜ぶ人が多いかもしれないけれども、掃除が好きな人もいるんですよ。だから、どこまでロボットを導入するかのバランスがすごく大事だと思うので、このような研究も進めていきたいです
私はもちろん授業があります。授業は楽しいです。また、学生の指導をしっかりしています。学生とは、頻繁に会うようにしています。グループでは、毎週打合せをしますし、個別でもコミュニケーションをとるようにしています。さらに、世界中の研究者と研究をしています。現在は、フランスのVRの研究者と毎日議論したり、新しい研究を展開したりしています。あとは、大学の委員会の仕事や、機械系と工学系の連携をする仕事などがあります。
私の研究室には、本当に様々な学生がいます。東大生だけでなく、海外から来るインターンシップ生やポスドク、交換留学の学生がおり、にぎやかではないかもしれないですが、すごくまじめに研究をしています。多くの国から学生さんが来ており、たくさんの言語が聞こえてきますし、異文化からきている人の様々なアイデア、アプローチを知ることができるので、楽しいと思います。みんなで食事に行ったり、パーティーを行ったりすることもあり楽しそうです。また、とても自由な雰囲気もあると思います。研究においてもとても自由で、モチベーションさえ高ければなんでもよいという感じです。
大体研究室の哲学と合っていれば、学生さんの興味のある研究に合わせられます。興味のある研究のない学生さんもいますので、研究テーマを提示することもあります。先生と生徒のコミュニケーションが大事だと思うので、話し合っていいスタートが切れれば、いい研究になると思っています。

経験をたくさん重ねることです。先ほど紹介したババ抜きロボットには、研究インターンシップで来た学部2年生が関わっています。学部生に限らず、モチベーションがあれば何でもできます。モチベーションが高ければ早めに研究室に来て研究をすればよい成果が得られると思います。 学生には海外留学を勧めており、経験を積み重ねてもらっています。
研究室ができてから4年目になりますので、最近卒業した学生が出てきたところです。みんなが大体好きなところに行くということで、大企業にも中小企業にも行きますし、ポスドクになる人もいます。分野もいろいろですが、IT、ロボット系、機械系などが中心です。
好奇心のある人です。また、抵抗のない学生です。例えば、「英語が苦手」、「数学が苦手」など、そういう言い方をしない学生がほしいです。「苦手」というよりは、「今までは上手くなかった」や、「これまで役に立たなかった」ということだと思います。苦手ということであっても、誰でもできるはずです!
また、ロボティクスは学際的な観点があるので、狭い範囲でロボットを見る人は苦労するかもしれません。オープンな視点で様々な人と関わったり、様々なロボットに関することを知ろうとすることが必要だと思います。
研究室を覗いてみて、研究室がどんな雰囲気なのか知っておきましょう。分野だけで研究室を決めると、研究室の雰囲気が自分に合わなければ辛いです。
また、「チャレンジしてみよう」ということです。失敗してもいいので少し不安なくらいなところにチャレンジしてみることで成長することができます。まだ学生なので、リスクをたくさんとってもいいのでチャレンジしてみましょう!
私にとっても、日本で研究を行うことは挑戦でした。最初は無理かと思っていましたが、しっかり準備をして、特別研究員として認められました。その中で日本に残って研究をしたいと思い、日本語を頑張って勉強しました。やりたいことがあれば、挑戦してみましょう!

ソーシャルナビゲーションについて研究しています。モバイルロボットが公共の場所でナビゲーションするにはどのように動けばいいのかということを研究しています。

フランス、メキシコ、中国、韓国などいろんな国からきている学生が多いので、他の研究室よりはグローバルです。活発な意見交換が行われています。個人がやりたいことを研究しています。
いろんな国籍の友人を作ることができるのは、よかったことの一つです。 また、先生たちがとてもやさしいこともこの研究室のよい点です。積極的に学生の相談に乗っていただけますし、アドバイスや意見をいただけます。先生が毎週学生一人ひとりとミーティングをしてくださります。