キカイ×ワールド

授業紹介

東大の機械系学科(機械工学科・機械情報工学科)では、多種多様な授業が開講されています。そんな東大機械の授業をそれぞれ簡単に紹介します。

注)以下は2020年度末に東大機械の学生が実際に受講した感触・授業資料・シラバスをもとに作成したものです。本年度の授業内容とは異なる可能性がある点はご了承ください。

2年生後半の授業

生産の技術

エンジニアが製品を設計、創造していくために必要なプロセス、製造技術を学ぶことができます。先生方の研究者、エンジニアとしての経験を元にしたお話も聞くことができます。

生産の技術

材料力学第一

部材の内部に働き、変形、破壊させる力の大きさを表す応力と、部材がどれぐらい変形したかを表すひずみという概念を用いて、様々な状況での材料の変形の解析方法について学びます。

材料力学第一

機械力学第一

運動する機械の力と運動および構造体の振動に関する学問です(授業資料より)。力学の基本から、仕事を中心として運動を記述する解析力学、振動について学ぶことができます。

機械力学第一

流れ学第一

液体や気体の流れを理解するための学問です(授業資料より)。飛行機が浮き上がる理由や、ヨットが前に進む理由を説明できるようになります。

流れ学第一

計測の原理と応用

機械工学において必要となる計測の基礎知識や実際の応用例についての授業です。様々なセンサの用い方、センサから受け取ったデータの処理方法などについて学ぶことができます。

計測の原理と応用

システム制御1

機械システムを数理モデルとして扱うための手法の一つを学びます(授業資料参考)。周波数領域を用いたものごとの見方、機械システムがどのように安定に制御されるかについて学びます。

システム制御1

機械数学演習

ものづくりで重要となる、微分方程式、ベクトル解析、変分法という数学の分野について、問題演習を通して理解を深めていく授業です。

機械数学演習

熱工学第一

エンジンの効率などに関わってくる熱力学の基礎と機械工学分野における応用について学びます。駒場での熱力学の内容だけでなく、実際のエンジンで使われている様々なサイクルの種類について知ることができます。

熱工学第一

ソフトウェア第一

機械系でよく使うPythonやC言語の基礎を学び、プログラミング言語をともかく使えるようになることを目標とする授業です。演習の授業とセットとなっています。

ソフトウェア第一

数学1B

機械系でよく使う数学(常微分方程式・ベクトル解析)について学びます。授業は他学科と合同で受けます。

数学1B

機構学

機械要素でよく出てくる平面・空間の剛体の運動を、数学的に記述する方法を学びます。この動きはこれとこれを組み合わせたらいけそう、などとわかるようになれます。

機構学

メカトロニクス

機械と電気が一体となって構成されるメカトロニクスの基礎について、主に機械工学から見た電子回路という視点で学ぶ授業です。将来、ロボットや電子機械を実現する時に不可欠となる基礎知識の獲得をめざします。

メカトロニクス

機械工学総合演習第一

授業で学んだことに関連する実験・測定などをたくさん行います。ガスタービンを動かしたり、ライントレースロボットの動きをプログラムしたりします。

機械工学総合演習第一

機械設計

機械の設計を行うにあたり必要となる基礎知識を学びます。ネジの種類やかかる力の計算、安全率など幅広く扱います。

機械設計

3年生前半の授業

機械工学総合演習第二

機械系学科の目玉科目の1つです。グループに分かれてオリジナルのスターリングエンジンを設計・製作します。

機械工学総合演習第二

設計工学

身の回りの例も交えながら、顧客が求める商品を開発するための設計における思考プロセスを学びます。

設計工学

ソフトウェア第二

ソフトウェア第一に続きより実践的なプログラミングを学び、機械と情報をつなげる技術の習得を目指します。

ソフトウェア第二

ロボティクス

ロボットは力学的にどのように記述されるのか、その基礎を学ぶ授業です。

ロボティクス

熱工学第二

モノが冷えたり熱くなったりする時の伝わっていく現象を理解し、熱を扱う機械の設計や制御に必要な伝熱工学の基礎を学びます。

熱工学第二

ヒューマンインタフェース

ヒトと人工物、ヒトとヒトのインタラクションを支援するシステムを設計・評価するための基礎的な知識を身につけることを目的として授業です。(授業スライドより)身の回りのものの「使いやすさ」について考えます。

ヒューマンインタフェース

数学2B

数学1Bに続き、機械系でよく使う数学(複素関数論、フーリエ・ラプラス解析、偏微分方程式)について学びます。授業は他学科と合同で受けます。

数学2B

システム制御2

システム制御1に続き、今度は直接調節できるパラメータ、制御したいパラメータ共に複数ある機械システムの各時刻における状態を方程式として記述する現代制御の基礎を学びます。また現代制御を用いて機械システムを安定に制御する手法についても学びます。

システム制御2

生産システム

「ものづくりの流れ」を理解し、その中で用いられる加工方法や工作機械について学ぶ授業です。ものづくりにおいて重要な役割を担う工作機械についてはその仕組みや高精度を実現する機能等についても詳しく学びます。

生産システム

材料力学第二

材料力学第一に引き続き、材料の変形の解析方法について学びます。小さな荷重が何度も加わることによって生じる疲労崩壊や加わる荷重が徐々に大きくなりある荷重に達すると急にたわんでしまう座屈と呼ばれる現象についても扱います。

材料力学第二

流れ学第二

流れ学第一に引き続き、液体や気体の流れについて学びます。基礎理論を学習しながら流れへの理解を深め、流れを数値的・実験的に解析するための基礎知識を身につけることができます。

流れ学第二

機械分子工学第一

ミクロな世界の議論から統計論を利用して熱力学を議論する、統計熱力学の授業です。

機械分子工学第一

3年生後半の授業

神経と脳

機械工学を学ぶ学生のための脳の授業です。エンジニアリング的な視点から脳の仕組みやその応用について学びます。

神経と脳

ロボットシステム

周囲の情報を取得し、行動を計画し、行動を実行するロボットはどのように構成されているのか、その仕組みを学ぶ授業です。ロボットを動かすプログラミングについても学びます。

ロボットシステム

電気工学通論第二

デジタル回路とコンピュータアーキテクチャについて学びます。コンピュータの内部でどんなことが行われているのか理解できるようになります。

電気工学通論第二

ロボットインテリジェンス

昨今、「人工知能」という言葉をよく耳にしますが「知能とは何か、どう構成されるのか」についての考え方・知識を学ぶ授業です。

ロボットインテリジェンス

有限要素法

「有限要素法」という、物体を微小な領域に分割して変形量を計算する手法を学ぶ授業です。要求機能やコストの制約下において、物体の最適な材料や形状を設計するための方法論を身に着けます。

有限要素法

機械力学第二

機械装置でのトラブルの原因となることが多い回転等による振動現象、圧力脈動や騒音に関係する波動の基礎について学びます。

機械力学第二

パターン情報学

パターン情報処理(画像認識等)の原理や仕組み、具体的な手法や応用について体系的に学びます。

パターン情報学

ロボットコントロール

ロボットの運動を力学的にどのようにコントロールするのか、その基礎的な内容を学ぶ授業です。

ロボットコントロール

機械材料学

機械材料の力学特性、機能特性とその制御方法ならびに発現機構を学ぶ。ついで、機械材料の基礎特性を原子・分子・電子や平衡状態の観点から学ぶ。さらに、環境負荷低減、バイオマテリアルの観点から、機械材料に求められる機能、および具体例を学ぶ。

機械材料学

環境エネルギーシステム

機械には大きくて重いものから小さくて軽いものまであり、それらを動かすためのエネルギーも熱や光など様々な形態があります。それらのエネルギーを目的に合わせて上手く変換し効率的に利用していくための基礎として、それぞれの発電技術やエネルギー利用の原理を学びます。

環境エネルギーシステム

生産プロセスの設計

生産の技術に引き続き、金属3Dプリンティングや複合材料、IoTやAIを活用した機械製造、そして半導体の微細加工といった、近年注目を集めている技術を学びます。

生産プロセスの設計

機械分子工学第二

金属、半導体、光学物性、絶縁体に関してミクロな視点から説明する授業です。

機械分子工学第二

産業総論

メーカーのエンジニアから投資家や自衛隊など、様々な業種の方の講演を聞きます。日本のビジネスが今後、どのように変化し、その中で私たちがどのように生きるべきかを各分野のトップの人たちから学びます。

産業総論

4年生の授業

技術者倫理

研究者・技術者として社会に出る際に必要となる思考を学びます。個人内の倫理にとどまらず、個人と組織、組織と組織の利害の衝突や責任の所在を題材とし、社会をより良くするための解決策を議論します。さらに、研究倫理や実験の安全確保など、卒業研究を行うための基本的な倫理についても学びます。

技術者倫理

自動車工学

エンジン、シャーシ、ドライバの3分野に関して経験則や実験則によらない機械工学に基づくモデルを作成し、それをもとにした開発を学びます。

自動車工学

自動車エンジンシステム

自動車の内燃機関の各要素技術を理解することで機械工学の基礎科目の応用について学びます。また,パワートレイン(内燃機関のみならず,近年の電気自動車,燃料電池車を含む)を取り巻く環境を理解することで,社会における機械工学の意義についても考えます。

自動車エンジンシステム

技術の管理

エンジニアとして社会に出たときに必要となる素養を学びます。経済・特許などについての周辺知識や、課題解決につながるような思考展開の方法を学ぶ実践的な授業です。

技術の管理

機械系数値解析法

現実に出てくる数式は、必ずしも綺麗に解けるものばかりではありません。この授業では、コンピュータを用いて反復計算を行うことで、複雑な数式でも解を導き出すための手法について学びます。

機械系数値解析法

機械系応用数学

機械系の四力学(機械力学・材料力学・流体力学・熱力学)で用いられる、テンソルや偏微分方程式、摂動法といった数学分野を扱います。数式を熱伝導や流体運動といった実際の物理現象に対応させながら学ぶ、数学1Bや数学2Bに比べてより実践的な講義です。

機械系応用数学

知能機械情報学

機械学習の様々な手法を学びます。単純な構造から複雑な構造まで様々な構造の人工ニューラルネットワークについて学んだり、予測精度を上げるために複数の学習器を利用した学習手法について学んだりして、先進的な人工知能を構成するための基礎知識を身に付けます。

知能機械情報学

機械系四力学

問題演習を通して、四力学(機械力学・熱力学・流体力学・材料力学)の理解を深め、応用利用する力を身に付けます。

機械系四力学

福祉工学

豊かな社会の創造には、支援を必要とする人々の心身特性や生活特性を考慮した設計・計画が必要不可欠です。障害者・高齢者・介護者等が使用している工学技術の現状および展望、そして人を支援する機器が本質的にどうあるべきかを学びます。

福祉工学

技術とコンテンツ

「技術」と「コンテンツ」は、文化産業の発展を支える両輪です。この授業では、映像、メディア、コンピュータ・グラフィックス・デザイン、建築設計など、さまざまな分野における技術とコンテンツの関わりについて学びます。各分野の最前線で働く方々が登壇する、オムニバス形式の授業です。

技術とコンテンツ

医療工学

医療や看護の現場において工学や情報技術がどのように活用されているのかを学びます。小児の発達障害や高齢者の認知機能などを補助するための臨床における工学的アプローチや、診察や看護を補助する機器やシステムについて学び、医療・看護の現場において工学や情報技術のニーズとシーズについて考えます。

医療工学
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